U13 咽頭気道閉塞症候群
- 咽頭の病気
病態と定義
非短頭種における咽頭気道の構造的または機能的閉塞により、咳、ストライダー、いびき、スターター、睡眠時無呼吸、呼吸困難、興奮時チアノーゼ、興奮時失神などを引き起こす。頭頸部X線検査にて、喉頭降下、咽頭背壁余剰、舌根後退、咽頭背壁と軟口蓋の一体化のうち少なくとも2項目を示すものを咽頭気道閉塞症候群(Pharyngeal airway obstruction syndrome :PAOS)として定義された1。
<PAOSステージ分類>
ステージⅠ:軽度。徴候や合併疾患は間欠的で全身への影響は許容範囲
ステージⅡ:中等度。徴候や合併疾患が持続的で全身への影響は許容範囲を超える
ステージⅢa:重度。睡眠時無呼吸が頻発し、日中傾眠やQOL低下あり
ステージⅢb:重度。非心原性肺水腫あり。低酸素血症必須
ステージⅢa+b:重度。睡眠時無呼吸と非心原性肺水腫を同時発症