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第23回 犬・猫の呼吸器勉強会

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第23回 犬・猫の呼吸器勉強会のご案内

日時: 令和5年12月11日(月)21:00−23:00

会場: オンライン開催

内容

1 呼吸器ミニ講義   座長:飯野亮太(いいのペットクリニック)

犬の細菌性肺炎疑いに対する抗菌薬の慎重使用について2 治療効果判定の方法、適正な抗菌薬の投与期間 −農水省発行「愛玩動物における抗菌薬の慎重使用の手引き2020」に基づいて−(15分)

城下幸仁(犬・猫の呼吸器科)

薬剤耐性菌の問題は世界的な脅威になっている。本邦でも農林水産省から「愛玩動物における抗菌薬の慎重使用の手引き2020」によって臨床獣医師に対し抗菌薬の使用制限について注意喚起された。今回のミニ講義では、前回に続き、犬の細菌性肺炎の抗菌剤療法において、治療効果判定の方法、適正な抗菌薬の投与期間の考え方について述べる。

2 研究班報告(診療基準班)  座長:城下幸仁(犬・猫の呼吸器科)

獣医領域における超音波式ネブライザーの活用について(45分)

中森正也(乙訓どうぶつ病院、京都動物医療センター)

超音波式ネブライザーは獣医療における新たな治療手法として注目されているが、関連する学術論文はまだ限られており、人医療の文献を参考にしている。ネブライザーは、鼻腔、気道や肺胞に直接薬剤を送り込むことで、局所的な作用・効果を期待するものであり、全身への副作用が少なく、特に呼吸器疾患に対して高い特異度を有する。中でも超音波式ネブライザーには加湿、加温や容量が多いといった特性が挙げられ、人医療では耳鼻咽頭科領域で多くの報告が認められるが、獣医療では報告が限られている。今回、ネブライザーの中でも超音波式ネブライザーを使用した報告を主にレビューし、使用可能な薬剤や注意点についてまとめた上で、獣医療への活用など展望についてまとめた。

3 症例報告・臨床研究  座長:飯野亮太(いいのペットクリニック)

乾酪様塊状物の閉塞を伴った両側肺前葉の気管支拡張症に外科的治療を行なった犬の1例 (20分)

城下幸仁(犬・猫の呼吸器科)

限局性気管支拡張症は外科適応であるが、両側同時発症かつ塊状物で満たされた場合、治療法は確立していない。症例はアメリカン・コッカースパニエル、9歳、避妊雌、体重8.8kg。4年前に免疫介在性溶血性貧血に罹患しステロイド治療を3ヶ月間行った。2年前に急性咳あり好酸球性気管支肺症と暫定診断され間欠的にステロイドを投与されたが咳は消失しきらなかった。1カ月前に終日咳となり、胸部CT検査にて塊状陰影を含む多発嚢胞性肺疾患を確認し、精査加療のため当院呼吸器科受診となった。気管支鏡検査にて乾酪様塊状物の閉塞を伴った左右肺前葉の気管支拡張症と診断した。220日間で計6回の内視鏡下塊状物除去や、ステロイド投与、IPV療法、局所および全身性抗菌剤投与を試み一度咳は消失したが、健常であった右肺中葉に急性肺炎を生じた。そこで、第288、442病日に分け段階的に左右の肺前葉切除術を行い、根治を得た。本症例の機序と治療法について考察する。

連絡事項

  1. 非会員参加の場合、原則として事前申し込みをお願いします。12月4日までに研究会事務局(jimu@verms.or.jp)にご連絡ください
  2. 開場は20:30となります。入室許可手続きがありますので入室自体はお早めにお願いします。
  3. 入室時には、Zoom参加手順の注意事項210804に従い、Zoom-ミーティングに参加する-名前を漢字(例、城下幸仁)に書き換えてから「参加」ボタンを押してください。
  4. 待機室入室後、3分以上たっても承認されない場合、お手数ですが事務局046-256-4351までお電話ください。電話にて承認手続きを行わせていただきます。
  5. 各講演内容は研究会会員にYou Tubeにて限定公開いたします。その中のコメントを介し質疑応答可能です。
  6. 開催中、質問者は円滑な議論のためビデオオンでお願いします。
  7. 閉会後、同一会場にて23:15から歓談や飲食しながら討論会を60分程度設けます。参加や退出のタイミング自由です。症例相談があればデータ提示をお願いします。
  8. 勉強会の講演や議論内容は後日オンデマンド配信するため録画させていただきます。あらかじめご了承ください。演者、座長以外はビデオオフにてご参加ください。

 

第24回 犬・猫の呼吸器勉強会の予定

日時: 令和6年2月12日(月)21:00−23:00

会場: オンライン開催(予定)

内容

1 呼吸器ミニ講義   座長:城下幸仁(犬・猫の呼吸器科)

内容、演者未定 (15分)

2 研究班報告(FDLD班)  座長:城下幸仁(犬・猫の呼吸器科)

猫の間質性肺疾患と縦隔気腫発症、および猫の嚢胞性肺疾患と自然気胸発症との関連についての文献レビュー(45分)

谷口哲也(兵庫ペット医療センター東灘病院、京都動物医療センター)

3 症例報告・臨床研究  座長:飯野亮太(いいのペットクリニック)

1)演題・演者未定 (20分)

2)演題・演者未定 (20分)

演題募集中。2演題(各20分)まで。演題タイトルの締切は1月12日(金)となります。演題名、発表者名、所属を事務局(jimu@verms.or.jp)に連絡ください。発表者は会員である必要がありますが、共同発表者はその限りではありません。募集要項は以下の通りです。

1)症例報告:来院経緯、症状の動画データ、身体検査・血液検査・X線検査・透視検査・動脈血ガス分析などの一次検査所見、鑑別疾患リスト、CT検査、気管支鏡検査、鼻鏡検査、BALF解析や病理診断、確定診断、内科治療または外科治療、治療転帰、などの詳細データが全て揃っているもの。2)臨床研究:呼吸器学に関する知見。体裁は自由。他の学会や研究会で未発表ものとする。 1)2)とも発表10分、議論10分で合計20分。1回開催につき、1〜2演題とさせていただきます。演題やスライド資料は当サイト(会員限定コンテンツ内)で公開いたします。

用語や基準は書籍「一般臨床医のための犬と猫の呼吸器疾患」に従います。

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