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第4回年次大会2023 オンデマンド配信終了

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第4回年次大会2023の開催案内

日時:令和5年8月15日(火)9:00−17:00 (1日開催)

開催方法:オンライン開催、開催後オンデマンド配信 3ヶ月

参加登録方法:当日参加受付は終了しました。オンデマンド配信について8/22(火)より開始します。

おかげさまで当日オンライン開催は大盛況で終了いたしました。

参加登録費払済みの方には当日参加の有無に関わらず、オンデマンド配信ページより、各演題の配布資料PDFダウンロードと動画をオンデマンドで視聴できます。8/22(火)のご案内メールをお待ちください。

オンデマンド配信は2023年11月30日をもって終了しました。多くの方の視聴いただきたありがとうございました。

年次大会へのご質問は、当研究会事務局(jimu@verms.jp)まで

内容

テーマ 気管支鏡でできること

8:55 開会あいさつ 城下幸仁(犬・猫の呼吸器科)

 

9:00-12:00 Ⅰ 教育講演  座長:飯野亮太(いいのペットクリニック)

気管支鏡の基本と実践、そして犬・猫の呼吸器科での方法と経験

城下幸仁(犬・猫の呼吸器科)

40分講義(ライブ)+10分質疑応答(ライブ)X3コマ

気管支鏡は、気道・肺疾患の診断や気管支肺胞洗浄液(BALF)回収に用いたり、気道異物回収や気道内腫瘤の治療や気道ステント留置前後の管理などに用いたりします。今回は、気管支鏡に関心はあるがどのようなものかわからない、これから気管支鏡検査をはじめたい、気管支鏡検査を行なっているが情報を再確認したい方のために、気管支鏡を正しく有効に活用するために解剖の基礎から症例への適用や症例紹介など、以下の構成で入門編から応用まで全般的に講義します。 Ⅰ 基礎 「気道を診る」ための解剖と生理・気管支鏡検査における気管支命名法/適応と禁忌/機器、Ⅱ 文献にみる標準手技と治療への活用 気道確保、体位、麻酔法/気管支肺胞洗浄(BAL)/その他検体採取法/内視鏡下治療/合併症報告、Ⅲ 正常所見と異常所見、Ⅳ 犬・猫の呼吸器科の方法 ラリンジアルマスクを用いた喉頭および気管気管支鏡検査―小型犬や猫への安全性の向上と適応範囲の拡大を目指してー

 

13:00−13:50 Ⅱ 招待講演 座長:山谷吉樹(日本大学  獣医麻酔・呼吸器学研究室)

呼吸器の病理の要点 病理医から臨床医に伝えたいこと

三井一鬼(岡山理科大学獣医学部形態学講座)

40分講義+10分質疑応答(ライブ)

犬と猫の呼吸器の疾患や病態の理解を深めるため、本講演では以下の項目を、肉眼および組織写真を多用して解説する。鼻腔:猫の鼻咽頭ポリープ、犬のアレルギー性鼻炎、犬の鼻腔アスペルギルス症、腺癌、嗅神経芽細胞腫、神経内分泌癌、鼻腔移行癌、軟骨肉腫、リンパ腫。喉頭・気管:犬の短頭種気道症候群、横紋筋腫。肺:肺葉捻転、無気肺、肺気腫、肺水腫、肺出血、肺血栓症・塞栓症、犬糸状虫症、肺高血圧症、気管支拡張(症)、各種肺腫瘍(動物と人の腫瘍分類の紹介)、動物と人の肺炎の考え方の違い、気管支肺炎、誤嚥性肺炎(吸引性肺炎)、間質性肺炎、び漫性肺胞傷害、閉塞性気管支炎、類脂質肺炎、犬ジステンパー、ニューモシスチス肺炎、さまざまな寄生虫症。

 

14:00−15:00 Ⅲ 年次大会アワード−症例報告・臨床研究− 座長:上田一徳(横浜山手犬猫医療センター)

2演題。各演題15分発表(録画)+10分質疑応答(ライブ)

過去1年間の隔月開催の犬・猫の呼吸器勉強会での発表演題から選出されました。大会終了後、厳正な審査を通じてさらに最優秀賞と優秀賞を決定しそれぞれ表彰状を授与します。

1 犬の喉頭蓋に発生したポリープ状を呈する軟骨腫の1例

平林雅和(オールペットクリニック)

犬・猫の原発性喉頭腫瘍の発生は全腫瘍の0.02% と非常にまれな腫瘍であり、多くは悪性である。犬では扁平上皮癌が最も多く、次いでリンパ腫や軟骨肉腫がみられ、乳頭腫や形質細胞腫、炎症性ポリープや咽頭嚢胞なども報告されている。症例は12歳、去勢雄のポメラニアン。食欲不振、活動性低下を主訴に来院し、全身麻酔下に咽喉頭鏡検査にて喉頭蓋に遊動性のポリープ状腫瘤を認めたので、シーリングデバイスを用いその基部より外科切除した。術後速やかに臨床徴候は改善した。切除標本は病理組織検査にて軟骨腫と診断された。演者が調べる限り、これまで犬の喉頭蓋に発生した軟骨腫の報告はなく、とくにそれがポリープ状を呈したことに希少性を感じ、2名の病理診断医から興味あるセカンドオピニオンを得ることができた。今回、本症例における臨床所見、外科手技、転帰について病理所見を含めて報告する。

 

2 片側披裂軟骨側方化術実施後3ヶ月で喉頭内背側領域に未分化肉腫を呈した犬の1例

山下智之(上大岡キルシェ動物医療センター)

喉頭麻痺は上気道閉塞を呈し、その典型徴候、犬種、年齢が特異的であるため、早期の診断、治療により良好な予後が期待できる。一方、喉頭腫瘍は同様の上気道閉塞徴候を呈すが、緩徐に進行するため、腫瘍が増大し、重度の呼吸困難を示す終末期で診断されることが多く、治療に難渋することが多い。症例は喉頭麻痺の非好発犬種であるウェストハイランド・ホワイト・テリア、15歳、去勢雄。急性の上気道閉塞を呈し緊急受診し、喉頭鏡検査にて後天性特発性喉頭麻痺と診断し、片側披裂軟骨側方化術を実施し、一時的に良好な経過を得た。その後、第105病日に喉頭内に腫瘤性病変を認め、喉頭切開下に減容積術を実施し、未分化肉腫と診断、化学療法を実施したが、第121病日に腫瘍による喉頭閉塞が再発したため、喉頭全摘出術を実施した。今回、本症例の経験を報告する。喉頭麻痺と喉頭腫瘍の関連性、および喉頭腫瘍の早期診断法について考察した。

 

 

15:30−16:50 Ⅳ 症例相談 座長:城下幸仁(犬・猫の呼吸器科)

3演題。各演題発表10分(録画)-5名のアドバイザー*からの質問回答5-10分-会場ディスカッション5-10分

 

1 気管支拡張症および片側完全無気肺に対して右肺全摘術を実施したが術後経過が思わしくない猫の1例

稲葉健一(名古屋みなみ動物病院・どうぶつ呼吸器クリニック)

症例は雑種猫、初診時6ヶ月齢、雄。3ヶ月齢よりゴロゴロ音、湿性咳、膿性鼻汁、くしゃみを認め、内科療法に反応乏しく次第に食欲および活動性が低下し、当院に紹介受診した。X線検査にて前頭洞透過性低下、右肺野浸潤影/無気肺、右後肺野に吸気時拡張/呼気時虚脱を繰り返す嚢胞状気管支拡張を示し、第25病日の気管支鏡検査にて気道内に多量の粘液停滞、右肺後葉気管支の気管支拡張を認め、BALF解析にて急性好中球性炎症パターン、細菌培養陰性であった。1歳齢時に右肺全摘術実施。病理検査で活動性気管支肺炎であった。術後3日目以降に気道分泌物による気道閉塞にて呼吸困難あり、術後2ヶ月間で計6回の気管支鏡下で吸引を繰り返す必要があった。その後もQOL維持のために在宅ネブライザー療法、在宅でのIPV療法、呼吸理学療法、去痰剤やステロイド剤投与などによる対症療法を実施する必要があり、現在、第560病日経過中。本症例の診療方針について相談したい。

 

2 後天性心房中隔欠損による肺高血圧症に起因した失神と咳失神の鑑別に苦慮した犬の

谷口哲也(兵庫ペット医療センター東灘病院、京都動物医療センター)

症例はシー・ズー、避妊雌、13歳8ヶ月で慢性咳と失神を主訴に来院した。症例の基礎疾患として僧帽弁粘液腫様変性(MMVD)ACVIMステージC、左心房拡大による左主気管支の圧迫および心拡大・胸膜腔内容積制限効果による気管支軟化症があった。第1病日に心エコー検査で左房拡大に起因した心房中隔欠損(ASD)および三尖弁逆流を認めた。肺高血圧症(PH)による失神と判断しMMVDの治療を強化したが改善が見られず、第15病日にホルターECGで咳時に心静止が散見され、咳失神と診断した。本症例について以下の3点を議論できればと思う。1)後天性ASDの治療について。後天性ASDはMMVDによる左心不全の管理を容易にする可能性があると報告されているが詳細はない。2)鑑別すべき疾患を含めて咳失神の診断方法について。咳失神の診断方法は獣医療では確立されておらずホルターECGの情報も少ない。3)心拡大による慢性咳の治療について。循環器、呼吸器の視点から治療法を議論できればと思う。

 

3 Filobacterium属により気管支間質性肺炎を示した猫の1例

高田未夢(麻布大学循環器・呼吸器科)

症例は7歳2か月齢、避妊雌の雑種猫で、3年前に保護してから屋内で飼育している。2か月前から咳があり、近医にて胸部X線検査にて肺野の多発性結節性陰影が認められ、紹介医を受診した。気管支肺炎と臨床診断し、エンロフロキサシンで加療後、ステロイドを追加投与したところ咳と結節性陰影が消失した。しかしながら、休薬後に咳と肺野異常影が再発しため本学附属動物病院呼吸器科に紹介来院した。CT検査と気管支鏡検査からBacillus cereusによる気管支肺炎と診断し、エンロフロキサシン(55日間)とプレドニゾロンでさらに加療したが効果は部分的であった。そのことから、第117病日に試験的開胸で外科的肺生検を行った。その結果、Filbacterium属に起因する気管支間質性肺炎と診断されたため、ST合剤により加療したところ、肺野異常影は改善傾向にある。診断までに長期間を要したため、診断手順と治療法について相談させていただきたい。

 

*アドバイザー紹介
呼吸器:山谷吉樹先生(日本大学 獣医麻酔・呼吸器学研究室)、城下幸仁(犬・猫の呼吸器科)
循環器:青木卓磨先生(麻布大学 小動物外科学研究室)
病理学:三井一鬼先生(岡山理科大 獣医学部形態学講座)
画像診断:池田彬人先生(公益財団法人 日本小動物医療センター画像診断科・消化器科/東京大学附属動物医療センター画像診断部)

 

17:00 閉会あいさつ

 

*開催中質問受付コーナーをつくり終日チャットで対応

開催後17:30−18:30 自由参加で同一会場にて、症例相談、質疑応答、討論会など

1)症例報告:来院経緯、症状の動画データ、身体検査・血液検査・X線検査・透視検査・動脈血ガス分析などの一次検査所見、鑑別疾患リスト、CT検査、気管支鏡検査、鼻鏡検査、BALF解析や病理診断、確定診断、内科治療または外科治療、治療転帰(治療後少なくとも2ヶ月経過、できれば6ヶ月以上の経過観察あり)、などの詳細データが全て揃っているもの。隔月開催の犬・猫の呼吸器勉強会で演題発表されているものから選択します。2)症例相談:確定診断には至っていないが、本研究会で相談したい症例。用語や基準は、書籍「一般臨床医のための犬と猫の呼吸器疾患」に従ってください。

症例相談の演題を募集しております。

5月31日 演題締切
6月7日までに演題の概要を指定書式で提出
6月14日 審査結果発表。発表演者決定
6月25日までに400字以内の抄録を提出
7月15日までに演題概要(ppt配布資料PDF)提出
8月5日までに演題動画提出(mp4)

演題発表者には参加費全額免除とし、研究会より症例報告には厳正な審査を通じて最優秀賞と優秀賞の表彰状授与、症例相談には感謝状を贈呈いたします。

注意事項

1) 大会登録手続きは当日視聴で使用するデバイス(PC、ノートPC、iPad、スマートフォンなど)で行なってください

2) 入室時はアカウント名を漢字の氏名に変更していただくようお願いします。アカウント名が登録者名と一致していないと、当日入室承認されませんので、十分お気をつけてください

3) 当日参加手続き方法は、参加登録費の決済後の自動返信メールに記載されています

4) 一度納入された参加費は、理由の如何に関わらず返金はできません。あらかじめご了承ください

5) 当日のライブ開催では、ネットワーク環境はPCかノートPCでの有線LANでの参加を推奨します。Wi-Fiご使用の場合、ネットワークが不安定になり画像や音声が途切れることがありますので、ご了承ください

6) 質疑応答時に外部の音声の混入等を防ぐため、ヘッドセットやマイク付きイヤホンのご使用を推奨いたします

7) オンライン開催中の無断録画や撮影などは一切禁止しております

8)   一度退出されると、再入室できません。退出は17:00以降でお願いします

9)   開催中の緊急連絡先は、046-256-4351 (犬・猫の呼吸器科 事務局)となります

10)  8月15日当日は、8:30より入室可、8:45に参加前説明を行いますのでご着席お願いします

11)  開催中のZOOM上の講演や議論内容は後日オンデマンド配信するため録画させていただきます。あらかじめご了承ください。演者、座長、質問者以外はビデオオフにてご参加ください

12)  参加登録費払済みの方には当日参加の有無に関わらず、各演題の配布資料PDFダウンロードと動画をオンデマンドで視聴できます

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